- 事例紹介
2025.09.27
【導入ストーリー】150台の大規模システム更改を支えた舞台裏 ― オンプレからAWSへの挑戦

導入:変化の時代に迫られる「システム刷新」
近年、多くの企業がクラウド活用を前提にしたIT戦略を描くようになりました。オンプレミス(自社サーバー環境)で長年運用してきたシステムも、セキュリティや拡張性、運用コストの観点から「そろそろクラウドへ移行すべきではないか」と検討が進んでいます。
ただし、ここで必ず直面するのが「大規模システム更改の壁」。複数環境・数百台規模のサーバー構築を、限られた工期と人員で正確に進めることは、現場担当者にとって大きなプレッシャーとなります。
プロジェクトの出発点:お客様の切実な声
今回のご相談も、まさにその典型でした。
「150台以上のインスタンスを、3環境・5種に分けて短期間で構築したい。でも、手作業では工数が膨れ上がり、品質リスクも避けられない……」
担当者の方はこう語っていました。
「本来はクラウド移行後の運用やサービス改善に注力したいのに、構築作業だけで手一杯になってしまう。効率的に、しかも安心して任せられる仕組みが欲しい」
理想は、工数を圧縮しつつ、手戻りを最小化し、確実に品質を担保すること。その想いが、私たちへの相談につながりました。
私たちの提案と伴走:SkyAutoによるIaC活用
そこで私たちは、自社開発の自動構築ツール「SkyAuto」を用いたIaC(Infrastructure as Code)手法を提案しました。IaCとは、サーバー構築やネットワーク設定をプログラムのコードとして定義する技術。人手による手作業に比べ、正確性と再現性が格段に高まり、手戻りリスクを大幅に削減できます。
プロジェクトの舞台裏:見えない苦労と工夫
もちろん、単にツールを適用するだけでは終わりません。
詳細設計をコード化する段階では、従来より工数が増えるため、設計思想を理解したうえでの丁寧なコード化が必要でした。
また、クラウド移行特有の制約や設定差異が次々と立ちはだかり、都度、関係者との調整を重ねました。
「SkyAuto」を活用した構築は一見スムーズに見えますが、その裏には、現場担当者の業務目的を理解し、細部まで寄り添う伴走がありました。
成果と変化:効率化だけでない価値
結果として、当初11人月と見積もられていた工数は、わずか8人月に短縮。特に構築・テスト工程では工数が約半分となり、納期を守りながらも高い品質を実現できました。
しかし、真の成果は数字だけでは語れません。
現場からはこんな声が上がりました。
「構築フェーズに安心感が生まれ、移行後の運用設計や改善に時間を割けるようになった」
「“コードでシステムを作る”という発想が浸透し、今後のプロジェクトでも活かせそうだ」
単なるシステム更改を超え、業務の進め方や組織の文化にポジティブな変化をもたらしたのです。
示唆とまとめ:大規模刷新を前に考えたいこと
今回の事例は、「クラウド移行=技術課題」ではなく、「業務目的をどう実現するか」の挑戦であることを示しています。
もし自社で大規模なシステム更改を検討しているなら、単なる工期短縮やコスト削減だけでなく、組織の未来にどう価値を残すかを視点に入れてみてはいかがでしょうか。
次の一歩へ
今回ご紹介した事例は、当社がご支援している取り組みの一部にすぎません。
より詳しく「SkyAuto」の仕組みや導入メリットを知りたい方は、ぜひ SkyAutoのご紹介ページ をご覧ください。
また、「自社でも同じような課題にどう対応できるか相談してみたい」という方には、無料お問い合わせ もご用意しています。お気軽にお声がけください。
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