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  • コラム

2025.06.30

【導入ストーリー】属人化したヘルプデスクと膨張する技術検証依頼。 ― 情報システム部門を“回す組織”へと変えた、体制化ソリューションの真価

導入:ヘルプデスク業務に広がる「見えないひずみ」

「いつの間にか、誰に何を頼めばいいのか分からなくなっていた」
これはある企業の情報システム部門マネージャーの言葉です。クラウドやM365などの社内IT環境が日々進化する一方、ヘルプデスクや技術検証の対応業務は、増える一方で減る気配がない。
加えて、問い合わせや検証依頼が一部メンバーに偏り、部門全体が“人に依存した属人的な運用”に陥っていました。
こうした状態は、サービス拡大に直面する多くの企業にとって他人事ではありません。

プロジェクトの出発点:対応力の限界と、部門が抱えたジレンマ

この企業では、情報システム部門の“現場”が疲弊しつつありました。
●スキルマッチしない問い合わせや技術検証が個人に集中
●検証作業の繁忙により、定常業務やユーザー対応に支障
●担当者によって対応品質や対応スピードがバラつく

「業務の偏りを是正したい、けれど、それを任せられる人材もいない。何かを改善しようにも、手が足りない」――まさに八方塞がりの状況でした。

私たちの提案:現場を“支える”のではなく、“担う”体制へ

私たちはこの課題に対し、単なる技術支援や業務代行ではなく、組織の中核として機能する『体制化ソリューション』を提案しました。

フロントチームとして業務を担う
まず、当社のエンジニアチームがフロントチームとして現場に常駐。単なる支援ではなく、情報システム部門の一員として、日々の定常業務や問い合わせ対応、技術検証業務を“自ら担う”存在として組織に深く入り込みました。
このチームが「組織の穴を埋める」のではなく、「組織を前に進める推進力」となることが、プロジェクトの大きな転換点でした。

バックステージによる総合的な技術支援

このフロントチームの背後には、当社の各技術領域のプロフェッショナルが控えています。
● アプリケーション開発
● ソフトウェア品質保証(SQA)
● インフラ・クラウド構築
● ITサービスマネジメント

それぞれの専門チームが“バックステージ”として支援に入り、現場のフロントチームと常に連携。この「フロント × バックステージ」の両輪体制によって、現場では幅広く、そして確実な技術力を即時に享受できる構造を実現しました。

現場を動かす仕組みと技術の融合
この体制をベースに、以下のような施策を段階的に導入しました。
● 業務の棚卸しとプロセスの再設計(属人化の排除・見える化)
● RPAによる定型業務の自動化(省人化)
● 生成AI(RAG)を活用したAIチャットボット・AIコール導入(問い合わせ業務効率化)
● GWSからM365への移行支援(環境再設計と対応力強化)

これらの改善施策は、すべて「体制」があるからこそ、実行でき、運用でき、改善し続けられたのです。

成果と変化:止まっていた歯車が、組織として回り始めた

この取り組みにより、現場には次のような成果が現れました。
● 業務が“人ではなく体制で回る”ようになり、属人化が解消
● 問い合わせや技術検証も「品質がブレない」安定対応が実現
● フロントチームが提案型の役割も果たし、改善提案が日常化
● 「まず相談してみよう」と現場から頼られるチームへ

担当マネージャーはこう振り返ります。
「単に『助けてもらった』のではありません。体制が組み込まれたことで、業務の質そのものが上がったと感じています。IT部門がまた“前を向いて進める”ようになったのは、現場を担ってくれるフロントチームがいるからこそです」

示唆とまとめ:「支援者」ではなく「組織の一員」を迎えるという選択

このプロジェクトが教えてくれるのは、「人を増やす」ではなく「体制をつくる」という発想の転換です。
● スキルのミスマッチに悩んでいる
● 属人化が業務改善の壁になっている
● IT部門が“守り”に偏っていて変革が進まない

そんな状況にあるなら、外部の力を“支援”ではなく“組織の一部”として迎えるという視点を持つことで、状況は一変するかもしれません。

「まずは話だけでも聞いてみたい」――そんな方へ

当社では、無料の個別相談を随時受け付けています。
現場の悩みや課題をお聞きし、貴社に最適な“体制づくり”の第一歩をご提案いたします。